やればできるのに、作業に時間がかかる子がいます。
特に小学校で多いのは、黒板の文字を写すのに時間がかかるお子さんです。
「やがて他の子と同じようにできるようになるだろう」
「そのうち上手になるでしょう」
親としては、ついついそう考えてしまいます。
ですが残念ながら、黒板を写すのに時間がかかる子は、高学年になってもそのままの場合が多いです。
今回は、小学生の書き写す力を育てる方法についてまとめています。お家で使えるプリント(無料)つきですので、よろしければ使ってみてください。
黒板の字を写すのに時間がかかるのはなぜ?
小学校の授業は、今も昔も『黒板』が中心です。
先生が黒板に書き、生徒がノートに写していきます。
電子黒板等も学校に配備されていますが、やはり昔ながらの授業が学校では中心となっています。
そこで損してしまうのが、写すのが遅いお子さんです。どうしても、写すことに時間と集中をかけすぎて、大事な説明を聞き逃してしまいがちです。
黒板の文字を書き写すのに時間がかかる主な原因はこれです。
・写す文字の量が少ない
・どれを写せばいいのか、わかっていない
・文字が見えていない
・字を丁寧に書きすぎている
何度も黒板を繰り返し見ていたり、ノートに写す文字が少なかったりする場合は、一瞬頭に記憶しておく力が弱い場合もあります。短期記憶といいます。
黒板の文字を写す場合、「見て読む」→「覚える」→「ノートに覚えている言葉を書く」ということを繰り返しています。
「覚える」というところが弱いと、この繰り返しが多くなってしまいます。
大丈夫です。練習していけば、より多く覚えることができるようになっていきます。
字を丁寧に書きすぎるお子さんも、写すことは苦手になりがちです。
丁寧に書くことは、とても良いことなのです。でも、時間が限られている場合、早く書くということも必要になってきます。ここも、練習すればできるようになります。
まとめると、写し方がわかっておらず、練習もしていないということになります。
それなら、写し方がわかり、練習すればどうなるでしょう?
当然、上手に黒板の文字を写せるようになるはずです。
少なくとも、お子さんの今の状況よりもよくなると思います。
では、基本的な練習方法を紹介します。
書き写す能力は練習すれば伸びる!簡単な練習方法
かけ算九九でも、なわとびでも、練習しなければできるようにはなりません。
書き写すことも同じです。
まずは、できないことを悩むより、お子さんに書き写す練習を試してみてください。2~3週間も続けてみれば、きっと書き写すスピードは変わっていきます。
簡単な練習方法を紹介します。それは、毎日時間を決めて、文字を写す練習をすることです。
次の2つに気をつけて行います。
・できるだけ多く覚えて写す
練習用に手軽なプリントを準備しました。
よろしければ使ってみてください。
プリント「文字うつし」の使い方
このプリントは、印刷してご利用ください。もちろん、無料でご利用いただけます。
横書きの文字を写す練習用につくりました。ご要望があれば、縦書き用もつくりますよ。
使い方は2通りあります。
1つ目は、時間を決めて使う方法です。1分間で、何文字写せるかチャレンジします。
②1分間で、できるだけ多くの文字を写す
③終わったら、何文字写せたか数える
決められた時間で、書き写す能力をアップさせる練習方法です。一番最初にお試しください。
2つ目は、時間は決めずに全部写す方法です。通常の練習はこれで十分です。
ポイントは、できるだけ多くの文字を覚えて写すようにします。声を小さく出したり、頭の中で声を出したりするとうまくいきます。
毎日続ければ、書き写すことは上手になっていきます。