新しい環境になるとかかりやすい5月病。別に大人だけがかかるものではありません。子どもだって5月病になります。
新しい学校、新しいクラス、新しい先生と友だち、勉強など、子どもだって新しい生活を始めています。そして、場合によっては、新しい環境になじむのに時間がかかっているかもしれません。
新しい友だちに気をつかい、新しい勉強に戸惑っているかもしれません。そんな疲れがどっときて、張りつめていた緊張の糸が切れる時期、それが5月です。特に連休明けから、その症状は出始めます。長期の休みで、身も心も緩んでくるからです。
今回は、子どもにだってある5月病について考えます。5月病を吹き飛ばして、楽しく過ごせるといいなと思います。
5月病とは
5月病とは、新しい環境での生活が始まり、その環境に馴染むためにがんばりすぎて起きる現象というようなものだと思います。正式に5月病という病気はありませんし、病気でもありません。しかし、状況が深刻な場合は病院受診をお勧めいたします。
5月病は、「ごがつびょう」と読みます。しかし、別に5月にしか起きないことではありません。原因は、新しい環境に対するストレスと言われています。一年中起きる可能性はあります。
新しい職場等の環境では、何かと気をつかったり、知らずに頑張りすぎたりしてしまいがちです。周りの人の名前を覚えること、ルールを覚えること、仕事や役割を覚えることなど、やることもたくさんある時期です。
知らず知らずのうちに、それらがストレスになって、自分の体と心をへとへとに疲れさせている場合もあります。その疲れが出やすいのが5月です。ゴールデンウィークと呼ばれる連休前後です。
特に連休後に、疲れや気分的な落ち込みを感じる人が多いようです。連休疲れではありませんよ。
やはりストレスは体によくありませんね。どうにかしてリフレッシュさせたいものです。
子どもの5月病
ここでは、子どもに絞って考えますので、新しい学校や学級で、そのクラスに馴染むために頑張ったけれど、何だかやる気が出なくなったり、学校に行くのが億劫になったりすることを5月病として話を進めます。
軽い気分的なものをイメージしてください。重度な場合は、何度も言いますが、早めの病院受診や専門機関でのご相談をお勧めします。
何だか元気がないな。
学校楽しくないのかな。
とても疲れているようだな。
くらいのお子さんのイメージです。
では、子どもの5月病って、どんな様子で表れるのでしょうか?
次のような様子が見られたら、何となく気をつけてあげたほうがいいと思います。
・急に友達や学校のことを話さなくなった。
・元気がない日が続くようになった。
・学校の話をすると、暗い表情やため息が出るようになった。
・寝る前に体の不調を訴えるようになった。
・朝から頭痛や腹痛を訴えることが多くなった。
心と体はつながっていますので、精神的なストレスから体調不良につながることはよくあるようです。
5月病への対処法
子どもの5月病には、どう対処すればいいのでしょうか?
そっとしておく。
はげます。
叱咤激励する。
いろいろな接し方が考えられると思います。わたしは、シンプルに気分転換をしてあげる方法がよいと思います。
ストレスが原因なのですから、そのストレスを取り除くことが一番の解決策です。しかし、新しい環境を変えることなんて親にはできません。
ですから、ストレスの原因を取り除くのではなく、気分転換でストレスを軽減するということです。少しでも心が軽くなると、気持ちも全然違いますからね。
では、どのようにして気分転換をすればよいのでしょうか。
いくつか考えらました。
・子どもが好きなことを親子で思いきり楽しむ。
子どもによって、好きなことは違います。ゲーム的なものが好きなお子さんには、ボードゲームを家族ですると盛り上がりますし、スポーツが好きなお子さんの場合、そのスポーツを家族で楽しむこともいいと思います。
ポイントは、親子で熱中するという点です。熱中することで気持ちは切り替わります。親が熱中し、真剣になることで、子どもも一生懸命になります。主に人と人との関わりで疲れているのですから、家族に思いっきり甘えさせることも大切です。
・小さな目標を持たせる
「6月の運動会でダンスをがんばったら、バーベキューパーティーをしよう。」等の小さな目標を持たせることで、気もちをちょっと先の出来事に持っていくことができ、子ども自身が見通しも持つことができ有効な手段です。
今現在の憂鬱な気持ちから、一歩先の明るい未来へと思考が切り替わります。あまり大げさなご褒美等では、互いに長続きしませんので、子どもが楽しめる目標を一緒に考えるといいと思います。