不登校は減少傾向にあるなんて言葉も聞きますが、とんでもない。
お子さんが学校に行けずに悩まれている。その方が一人でもいらっしゃれば数の多少なんて関係ないんです。そして、現実に多くの方が、お子さんの不登校で悩まれています。
不登校は、家族みんなが悩み、辛い思いをします。しかし、必ず乗り越えられるものです。
不登校は誰でもなり得るものです。理由もケースバイケースで、不明の場合がほとんどです。
今回は、ある不登校のお子さんのお話をします。お子さんの名はサトル(仮名)です。
学校に行けない時期はありましたが、今は毎日専門学校に通い、勉強をがんばっています。
元気な子でも悩みはあります
「子供は元気があっていいよな~。」なんて思うことありますよね。
でも、どんな子にだって悩みはあるんです。たとえ大人から見れば小さな悩みだとしてもです。
サトルは、特に元気のいいお子さんでした。小学校5年生です。体格的にも恵まれていて、スポーツは何でもできるほうでした。周りからは「サトちゃん、サトちゃん。」と慕われていて、クラスでもムードメーカ的な存在でした。
勉強はそれほど好きではありませんでした。好きなことは遊び、特にゲームは大好きでした。休日には、携帯型ゲーム機を持ち寄って、友達とゲーム通信を楽しんでいました。
そんな元気いっぱいのサトルが、ある日学校に来なくなりました。
原因は不明
きっかけが何だったのかは分かりません。特に何か変わったことがあった様子もありません。でも、学校を休むようになりました。友達が家に来ても会おうとせず、自分の部屋でほとんどの時間を過ごすようになりました。
両親は心配され、最初はサトルが言うように学校は休ませておいででした。しかし、3日、4日と続くにつれて心配に思われ、学校に相談に行かれました。
学校への相談
学校では、担任の先生と用語の先生、教頭先生が対応されました。学校での様子に変化はなく、いつもと変わらない様子だったこと。友達とのトラブルも特になく、いつものメンバーと遊んでいたこと。勉強は忘れ物は多いが何とかついてきていたことなどを話されました。
家でのサトルは、表情は暗いけれども何か体調が悪いわけではなく、部屋で静かに過ごしている様子でした。
話し合いの末、とにかく学校に行くように働きかけようということになりました。
親は朝からサトルを起こし、家から送り出すこと。担任が朝から家まで迎えに行くこと。学校では、友達と過ごす時間をつくり、様子を見守ることになりました。
親も学校も、自分たちがすることを確認し、サトルが学校に行けるようになるように取り組むことで話はまとまりました。
次の日のサトル
しかし、次の日、サトルは学校へ来ませんでした。
朝起こしても、ベッドから出てきませんでした。先生は、しばらく待った後、「学校で待ってるからね。」と言って学校に行かれました。親は、後でサトルを連れていくことを伝えられました。
結局、その日はサトルはベッドから出てこず、学校に行くことはありませんでした。
次の日も、同じような計画でサトルを学校に連れて行こうとしました。しかし、結果は同じでした。
その日の夜、先生がサトルの家に来られて、サトルと話をしようとされました。しかし、サトルは先生と会おうとしませんでした。
以来、サトルは部屋からなかなか出てこなくなりました。食事は自分の部屋ですませていました。トイレとお風呂には、部屋を出ていきます。
かなり途中の状況説明は省いています。
サトルは親ともかなり話をしています。行けない理由はそのたびに変わっていました。
細かくは違っても、似たような状況のお子さんは多いと思っています。
なぜ、サトルはこのような状況になってしまったのでしょうか?
長文になってきたので、ここで「つづく」か「おしまい」にします。
機会があれば、続きをお伝えしたいと思います。