温故知新の言葉の意味を知り歴史を学ぶ!使い方と例文!

ある日子供に言われました。

「歴史って何で勉強するの?覚えることばっかりで面倒…。」

私も子供の頃に感じたことがありました。過去の出来事を暗記したり、年代まで覚えたり、何の意味があるのだろう。さあ、何と答えますか?

歴史を学ぶ意義は、「温故知新」という言葉が一番分かりやすく示しているような気がします。この「温故知新」という四字熟語はどんな意味なのでしょうか。

今回は、「温故知新」という言葉の意味と使い方を紹介し、歴史をなぜ勉強するのかということを説明します。

 

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温故知新は論語からつくられた四字熟語

日本で「温故知新」は、四字熟語として定着しています。この「温故知新」は、『論語』というものから作られた言葉だということです。

温故知新という言葉の意味は、「古きを温めて新しきを知る」ということで、「昔の出来事や先人の知恵を学び、そこから現在とこれから進むべき未来のことを考えていく。」という意味だと私は解釈しています。

まさに歴史とは、今の自分からすれば昔の出来事です。昔のことを学ぶことによって、今と未来のことを考える勉強が歴史だということになります。決して過去の出来事を覚えるだけの勉強ではないのです。こう考えると、歴史ってすごく身近でステキな勉強に思えてきますよね。

子どもが歴史って何で勉強するのか尋ねてきたら、この「温故知新」の話をすることが、一番説得力があると思います。

温故知新の使い方と例文

温故知新という言葉は、どのような場面で使うのでしょうか?

意味から考えて、「昔のことに学べ!」という場面で使われます。昔からの研究を続けることで新しい技術を作り出そうとしたり、歴史の教訓に学んだりするときに使います。

主な温故知新の例文を紹介します。

・温故知新の精神で昔のことを勉強しています。
・温故知新を座右の銘とし、新しい商品の開発を行ってきました。
・温故知新の考え方で、未来を考えていく必要があります。
・歴史の研究はまさに温故知新であり、未来についての研究につながります。
・何度も失敗したけれど、その失敗に学んで成功することができた。温故知新とはこのことだ。
・歴史の本を読んでいたら、新しい企画を思いついた。温故知新とはこのことだ。

論語とは

論語とは、古代中国の聖人である孔子の言葉や弟子とのやり取りをまとめたものです。孔子自身の著書ではありません。孔子が亡くなってから弟子たちの手によって編纂されたものです。

全部で20篇からできており、中国儒教の四書の一つとされています。日本でも、古くから読み書きの教科書として使用されてきました。そして、この孔子の思想は、論語と儒教を通じて深く日本に浸透しています。

そもそも孔子は、どれくらい昔の人物なのでしょうか。答えは今から約2500年前の中国の人です。世界の三聖人の一人であり、日本にも各地に孔子廟が建てられています。

紀元前552年に中国の魯の国で生まれました。その頃中国は春秋戦国時代といわれる時代であり、まさに戦乱の続く世の中だったわけです。そこで孔子は、君子による政治の必要性を示し、実現を目指した人物です。

2500年も昔の時代の、中国という国の言葉ですが、論語は多くの日本人に愛され続けています。多くの人の心をとらえ、心を打つ言葉なのです。小学校から高校まで、国語の教科書にはどこかで登場していると思います。

今なお生き続ける論語

今なお受け継がれている論語には、現在も使われている言葉や教訓が多く記されています。説明した温故知新もそうですし、「切磋琢磨」の四字熟語も論語からつくられた言葉です。

・過ぎたるは猶及ばざるが如し
・過ちて改めざる、これを過ちと言う
・剛毅朴訥
・巧言令色鮮し仁
・克己復礼

まだまだ調べると、たくさんあることがわかります。わたしは、中でも「克己復礼(こっきふくれい)」という言葉は好きです。「己に克ちて、礼にかえる」と読みます。

私欲をおさえて、礼の道にかえるということなのですが、現代風にすると、「自分に勝って、正しい行いをする」ということではないかと思います。

すぐ自分の弱さに負けてしまう自分としては、肝に銘じておくべき言葉だと思っています。誰でも自分に甘くなってしまいますからね。

さらにこんな言葉もあります。

・知る者は好む者に如かず、好む者は楽しむ者に如かず

これは、「あることを知っている人は、あることを好きな人にはかなわない。好きな人は、楽しんでいる人にはかなわない。」という意味になります。

今でいう「好きこそものの上手なれ」に通じるものがあります。すでに紀元前の時代に、このような言葉、考え方が生まれていたのだと知ると、何だか感動してしまいます。

このように、論語の中の言葉は、現在もいろいろな言葉として、わたしたちの生活の中にあります。

「温故知新」は、古代中国から受け継がれてきた知恵であり、歴史を学ぶ大切さを教えてくれる言葉だと私は思います。

論語の名言は、こちらでも紹介しています。

歴史の中の名言(論語)
論語とは、孔子の教えや弟子とのやり取りをまとめたものです。紀元前の出来事の話なのですが、現在も使われている言葉は多く、心に響きます。今回は、論語の中から、わたしのおすすめの名言を紹介します。

 

 

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