朝のニュースで、高知県の中学生の自殺の話題が取り上げられていました。
亡くなられたお子さんのご冥福を祈るとともに、
ご家族のご心痛をお察しいたします。
ニュースを見て、とても悲しくなり、この出来事について調べてみました。そして思ったことを書きます。
高知県の中学生の自殺の内容
ニュースの内容は、大まかに次の通りでした。
中学3年生のお子さんを自殺で亡くしたご遺族が、文科省に、「いじめが自殺の直接の原因ではない」とした調査結果は、議事録も残されておらず信用できないとして、再調査を行うように教育委員会などに指導を要請するといった内容でした。
調査結果には、中2まではいじめが3件認められたが、中3の頃には、ではいじめは確認できなかったとしています。では、何らかの指導が入って、いじめが根本的に解決されたのでしょうか。まさか、学年が上がったから、いじめが自然に消滅したということではないでしょう。
他人と関わることが苦手な性格であることや成績低下などの複数の要因が自殺の原因と結論づけてあるそうです。
この報道をみて、涙があふれてきました。
子供がいなくなるという苦しみ
わたしは、自分の子供が生まれてきた時のことを思い出しました。わが家の宝物の誕生でした。
幼い頃の無邪気な笑顔を思い出しました。こんなにかわいい子はいないと思いました。親バカですよね。今では、反抗期真っ最中で、口を開けばケンカになることもありますが。
小学生の頃の運動会を思い出しました。一生懸命走っていたし、がんばっていて誇りでした。
一緒に魚釣りに行った時のことを思い出しました。魚が釣れなくても、一緒にいるだけで楽しかったです。
成績が悪くしかったときのことを思い出しました。もうちょっと本気で勉強しろと、一緒に勉強しました。
もし、この子がいなくなったら、わたしはどうなるのでしょうか?
子供がいなくなる苦しみに耐えられますか?
わたしは想像できません。
死を覚悟するのは、死しか選べないとき
死を覚悟するときとは?
人が死を覚悟し、自ら命を絶つ時とは、どのような状況なのでしょうか。
周りと上手くいかないときでしょうか?
成績が下がって悩んだときでしょうか?
周りと上手くいかなくても、誰か一人理解してくれる人がいれば、友達が一人いれば、どうにかがんばれるかもしれません。
成績が下がって悩むことで命を絶つでしょうか。もしそうであれば、世の中大変なことになっていると思います。
死を覚悟するときは、自分と周りに絶望したときです。
自分が必要とされていないと思ったときです。
学校での生活時間は長い
小学生、中学生、高校生にとって、学校生活が自分の生活のほとんどすべてです。
親と接するよりも、先生と接している時間は長いのです。
24時間中、8時間程度を学校で過ごします。それ以外を家庭で過ごすことになると思うのですが、眠る時間がほとんどですので、家庭で家族と過ごす時間は、6~7時間くらいだと思います。学校で過ごす時間が、一番大きな割合を占めています。
この子供達の生活の中心を占める学校で、その子の居場所は、学校にあったのでしょうか。なければ、学校で誰かが居場所づくりをしてくれたのでしょうか。
その学校で、周りに溶け込めずにいた場合、とてもきつい思いをすることになると思います。周りからはじかれ、笑われていた場合、想像を絶する苦しみを味わうことになると思います。特に中学生は思春期で、心は敏感で傷つきやすいものです。
学校はそこまで配慮して、子供達が安心して過ごせる場所であってほしいですよね。
どんなに嫌なことがあっても、心は自分を守って、何とか前に進もうとします。
死を覚悟するときは、それでも自分を守れないとき、どうしようもないときだと思います。
これからまだまだ楽しいことがまっていたのに、面白いことがあるのに、やりたいこともあっただろうに、将来の夢もあったことでしょう。
それでも命を絶つしか道が無かったお子さんの気持ちを考えると、やはり涙がこぼれてしまいます。
なぜもっと本人の気持ちで、ご家族の納得のいく調査結果とならなかったのか、とても残念に思い悲しくなります。