中学生になると、なかなか勉強のことで親に質問してくることが少なくなりました。まあ、親が教えられることにも限度があり、子どもながらに親の限界を感じ取ってくれているのかもしれませんが、ちょっとさみしいです。
中学生の息子が、久しぶりに「英語を教えて・・・。」と、わたしのところにきました。「どれどれ、いっしょに勉強しよう。」と問題集を広げて、一緒に勉強しました。
be動詞+過去分詞の勉強、いわゆる受け身形の勉強でした。「こんなの簡単、簡単♪」などと、簡単に考えていたのですが、意外と忘れているものです。基本的な単語の綴りもわたしは覚えていませんでした。
息子は一生懸命に英和辞典を使って単語の綴りや過去分詞を調べていました。結果的にわたしが忘れていたことは、息子にとっては良かったかもしれないと思いました。
勉強中に、どうすれば英語の勉強が身につくのか考えていました。そこで今回は、中学生の英語の勉強の仕方いついて調べたことを紹介します。特に英語が苦手なお子さんをイメージして考えました。うちの子も苦手なので。
英語の勉強でお悩みの方の少しでも参考になるとうれしいです。
中学生の英語の学習
お子さんが中学校に通う間に、学校で英語の授業がどれくらいの時間行われているかご存知ですか?
答えは420時間です。3年間で420時間も英語を勉強することになっています。これは最も少ない場合ですので、もしかするとこれ以上の時間の場合もあり得ます。学校によって違うみたいです。
中学校では、時間割で英語の授業は、およそ週に4時間の授業が行われることになっていて、1年間で140時間の英語の勉強を学校ですることになります。3年間同じですので、3倍の420時間勉強します。
実はこの3年間で勉強する時間は、国語や数学の勉強時間よりも多いのです。ちなみに国語、数学はともに385時間を3年間で勉強することになっています。
英語が中学生の授業で一番多く勉強されている時間なのです。これは、調べていて驚きました。まさか国語や数学以上とは。これはつまり、英語が最重要教科ということです。
しかし、様々なメディアで行われている中学生の意識調査によると、「苦手な教科」のベスト3に必ずと言ってよいほどランクインしているのも英語です。
たくさん勉強しているのに苦手って、どういうこと?
それは次のような理由が考えられるのではないかと思いました。
・内容が難しい。
・覚えることが多すぎる。
・どこから手をつければよいのか分からない。
・勉強の仕方が分からない。
・英語を勉強する意義が分からない。
うちの子は、どれにも当てはまるような気がします。
さらに高校受験というプレッシャーもあるので、分からないことにイライラしてしまうのではないでしょうか。
しかし、調べていくうちに、英語の勉強はそれほど複雑で難しいものではないということも分かりました。
基本的な単語を覚えて、基本的な文章が書ければOKなのです。
複雑な数式が絡み合う数学や古文、漢文、現代文と量のある国語に比べると、意外と勉強しやすい教科だと思いました。
覚えるべき単語や構文
中学校で覚えるべき単語は、どれくらいあると思いますか?
答えは、およそ1200語です。中1で500語、中2で400語、中3で300語程度となります。中学生が覚えるべき英単語は1200語程度です。ものすごく多く感じるかもしれませんが、この中には、Iやam、you、penなどの簡単なものも含まれていますので、実はそれほど多くはないのです。
ちなみに中学校で勉強する漢字は1130字となっています。しかし、漢字は音読みや訓読みなど、様々な使い方がありますので、実際はそれ以上の言葉を覚えなくてはなりません。まあ、あまり漢字の数と変わらないということだと思います。
中学校で覚えるべき基本的な構文は200程度です。簡単なものから特別な使い方のものまでありますので、コツコツ覚えるしかありませんが、3年間で200程度という数は、決して多くはないと思います。中学校生活が3年間で焼く1000日とすると、5日間で1つ覚える計算です。
効果的な英語の勉強の仕方
それでは、実際に勉強する場合、効率がよさそうな英語の勉強方法です。英語が苦手なお子さんをイメージして進めていきます。
英語の勉強は、聞く、話す、読む、書くの4つに分かれます。
まずは聞く、話すなのですが、家で一人で勉強する場合、この聞く話すの教材は特に学校からは配布されません。ですから、自分で準備することになります。スマホやタブレットのアプリ、パソコン、動画など、様々ありますので、これらを活用するといいと思います。
わたしは、苦手なお子さんが最初に手をつけるべきは、単語カードだと思います。単語カードを作って、少しの単語を読めて意味が分かること、これが第一歩だと思います。
①英語の単語カードを作る
100均の単語カードなどを準備して、表に単語、裏に意味を書きます。子どもが自分で作ることがポイントです。
1回の勉強で多くは作らず、5~10の単語をカードにするようにします。カードを作ったら、読んで意味が言えるように練習します。できれば親がカードを見せて、問題を出してあげましょう。
カード作りのいいところは、作っている時点で単語の意味を覚えてしまうことがあるというところです。最初は無理でも、回数を重ねていくうちに、作りながら覚えるようになります。
最初のステップですので、無理せず、少しの量にしたほうがいいと思います。子どもが覚えることができたという感覚を持つことが一番大切です。
②基本的な構文をノートに写しながら、単語も書けるようになる
教科書や参考書に載っている基本的な構文(短い一つの文)をノートに写します。1回の勉強で、写すのは一つの構文にします。
I have a pen.
などの、短い、その単元で教えられる文が基本的な構文です。その分をノートに3~5回写します。
覚えた単語を使って、文を少し変えて書きます。①の単語カードで「book」を覚えていたのなら、次のように基本的な構文を変えてノートに書きます。
I have a book.
このように、学んだ単語とセットで基本的な構文を書く練習をすると、効率的に勉強が進められます。
③簡単な問題集で、練習した基本文の並び替え問題をする
ここでは問題集を準備します。学校から配布されているものでもいいし、別に購入したものでもOKです。できるだけ薄く、簡単な問題集がいいです。
その問題集の中から、②で勉強した基本的な構文の並び替えの問題を探して解きます。
例えば次のような問題です。
次の言葉を並び替えて正しい文章にしなさい。
( have / pen / I / a ).
答えは、「I have a pen.」ですね。多くの問題集に、このような問題は載っています。並び替えの問題で、基本的な構文をしっかりとマスターしましょう。
この後、余裕があれば、日本語を英語にする問題などに挑戦してもいいと思います。
④勉強した基本文をカードにして、部屋に貼っておく
最後に、横長の白い短冊を準備します。画用紙を切ったものが使いやすいと思います。
この紙に、上に勉強した基本文、下に意味を書きます。書いたものは部屋に貼ります。基本的な構文を覚えるためのとどめの作業です。
このカードが増えると、子どもも勉強したという実感が強くなっていきます。いつも目につくところに貼っておくと、自然と復習にもなりますし、しっかりと記憶していくことができます。
まずは、この4つのステップを続けることで、確実に英語の苦手意識はなくなっていきます。
続けることが大切です。